ペケモジャです。
ロシア選手権だけでなく、GPFにも俯瞰した動画がありましたので感想を。
ジェーニャ♀ FP
「ジャンプは飾りだと思っている by真凛」の究極のプログラムですね。トランジションが豊富で遊んでいるパートが殆どありません。トランジション⇒エレメンツ⇒トランジションの移行もスムーズです。しかも上肢の使い方が抜群に上手いので、見ている方は退屈しません。ジャンプに突入する時のスピードも十分です。
ステップはランが多くて、本質的な意味でトップクラスのスケーティングと言えないのですが、「”ジャンプは飾り”の演技を高く評価しますよ!」というISUからのメッセージですね。
GG FP
ルッツに行く時のスピードとジャンプの高さは他のスケーターに真似出来ないものですが、なんせ「ジャンプが主役」になってしまってます。一昔前なら高い評価を得ていたと思いますが。
ループやフリップ等の一部のジャンプの時、構えて跳んでいるので、そこもマイナスポイントかな。
ワグナー FP
トランジションが豊富なわけでなく、かと言ってスピードがあるわけでもなし、スピンの質で魅せるわけでもなく… と、とにかくセールスポイントが無いのが痛いです。まとまりで勝負するしかありません。ご覧のようにグリ降りも目立つので、コーラーにスロー再生されてしまうでしょう。
真央ちゃんSP
踊りがイイです。ステップシークエンスでここまで華麗に踊れる女子選手は、ちょっと思いつかないですね。それとアクセルの質が男子以上になってます。これを見るとジャンプ改良したのは正解だったかなと感じます。「これが女子のアクセルかよ?!」っていう衝撃をジャッジに強く印象付けるためにも、アクセルの成功は必須ですね。
ルッツは助走を長く取られるので、プログラム全体の質を考えるとループにしたほうがよいかな。
25歳でここまで動けるというのは、他のベテラン選手にもいい励みになると思います。
真央ちゃん FP
フリーの方はスピードが物足らないです。ジャンプに行く時にスピードが落ちるのは仕方がないので、中間滑走とコレオで弾けて欲しいところです。同じような曲調でも宮原さんはスピードを出しているので。終始ゆったりとした曲調のなので、弾ける部分が無いと言えば無いのですが…
ドーナツの回転速度も少し遅いかと思います。
ステップシークエンスとコンビネーションスピンの質が高いので、SPでもFPでも、これを最後に持ってくるのは正しい戦略だと思います。
宮原さんFP
小柄なのですがスピード十分です。これだけ勢いよくジャンプに突入するので、もう少しジャンプが大きければカッコいいのですが。それとルッツの着氷後の流れがほしいです。前傾着氷の弊害かな。
リンクの使い方が縦方向になっているのも気になります。ちょっと「行ったり来たり」になってますね。両サイドを効果的に使った方がよいかな。
真凛ちゃんFP
全体的なスピードが素晴らしく、流れの良さも抜群です。あとはリンクの端っこを使うのと、ルッツの幅かな。
白岩さん
正直、シニアのファイナリストを合わせても、最もスピードがあるんじゃないでしょうか。トップスピードに入るのが速くて、しかもそのままジャンプに突っ込んでいきます。脚が速いというのが動画からも伝わってきます。リンクの使い方も広いです。
鶴ポリ FP
スピードもありますしスケートの伸びもあります。ジャンプのフンワリ感も半端ないです。
ルッツは物凄く左手方向へ跳んで行くんですね。ここまで左手方向に跳ぶ人って見たことないです。
後半はジャンプ固め打ちのせいか、スピードが落ちました(と言うか出せない?)
ゆづ SP
スピードが凄いというわけでもなく、スケートの伸びも平凡です。
ただトランジションが豊富ですし、言葉にしづらいんですけど、全体的な流れが淀みないです。ジャンプの形も綺麗ですし、スピンの質も高いです。ドーナツの回転の速さは女子以上です。表現力もありよく踊れます。
小ぢんまりとしてますが小奇麗です。ジェーニャと同じタイプだと思います。
Pチャン FP
スピード、スケーティングの滑らかさ、リンクの使い方、いずれも否の打ちようがありません。
ただジャンプの軸は絶望的に太いですね。それと、演技から伝わって来るものがありません。
最近の採点のトレンドとしては、スピードが無くてもいいけどトランジションがモリモリで、全てのエレメンツが綺麗で、踊れるスケーターを求めているような気がします。要するに質の高いエンターテイメント性が必要ということですね。
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GPF 俯瞰した動画と感想
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